画材見てるの好きなので、都内の画材屋さん行くと棚の前で結構時間が経っちゃったり。
そこでふと思ったのです、何の画材が一番色の数多いのかなと。
(東京・天王洲の画材店「PIGMENT TOKYO」の店内。見ているだけでうっとりです😳)
ということで調べてみました画材の色の数🎨
最初に結果発表
こういうものは最初に結果見たいですよね?
ということでランキングTop5発表です✨
順位 | 色数 | ジャンル | 商品名 |
1 | 1240色 | 岩絵具(日本画) | ナカガワ胡粉絵具 「天然岩絵具」+「新岩絵具」 |
2 | 525色 | ソフトパステル | セヌリエ 「ソフトパステル」 |
3 | 358色 | アルコールマーカー | Too 「コピックスケッチ」 |
4 | 266色 | 透明水彩 | ダニエルスミス 「エキストラファイン」シリーズ |
5 | 221色 | アクリルガッシュ | ターナー 「アクリルガッシュ」シリーズ |
何だか一つだけ突き抜けてる!
というかTop5はどれも200色超えてる😳
以下は各ジャンルで一番色数が多かったもの並べていきますね。
透明水彩
ダニエルスミス 「エキストラファイン」+「エキストラファイン プリマテック」+「エキストラファイン ルミネッセント」(266色)
コミックイラストを描かれる若い女性にものすごく人気のある透明水彩。
近年は稀に見る透明水彩ブームで、新商品や今まで日本にでは取り扱いがなかったメーカーが日本に入ってきたりと盛り上がりを見せてます。
そんな近年日本で新たに取り扱いが始まったものの一つがダニエルスミスの透明水彩。
通常のシリーズ+パール等の特殊な顔良を使ったもののシリーズ+天然の鉱石を材料に作られたもののシリーズと種類豊富なのが特徴です。
不透明水彩(ガッシュ)
ホルベイン 「不透明水彩絵具〈ガッシュ〉」+「不透明水彩絵具〈ガッシュ〉日本色 彩」(185色)
透明水彩は下の色が透けやすいのに対して不透明水彩は透けにくいように作られています。
昔のアニメの背景は不透明水彩で描かれていたのは有名です。
日本を代表する絵具メーカーのひとつ、ホルベインのガッシュが不透明水彩では色数最多でした。
ホルベイン社は通常のシリーズに「和」の色のシリーズが別に発売されていて種類が豊富です。
アクリル
ゴールデン 「アクリリック Heavy Body」(147色)
固まるまでは水で溶けて、固まると水には溶けず丈夫な塗膜になるアクリル絵具。 その中でもアメリカのゴールデン社のアクリル絵具が最多の147色でした。 多彩な色と多種多様なメディウムがあり、いろんな技法ができるのが特徴的です。 最近では独特な絵の具の広がりを見せるQOR透明水彩、丸いファンデーションの様なパンパステルとゴールデン社の製品も国内で手に入れやすくなって嬉しいところ。
アクリルガッシュ
ターナー 「アクリルガッシュ」(221色)
アクリル絵具のなかでもマットで不透明で下の色が透けにくい絵の具。
紙の平面作品に使うことが多いですが、意外なところだとマットな質感を活かしプラモデルや現代アートの立体作品に使われているのも見かけます。
ターナーのアクリルガッシュは金属光沢色・蛍光色・パステルカラー・ザラザラした質感のものなど本当に多種多様な種類があって便利です。
油絵具
クサカベ 「クサカベ油絵具」(174色)
ここまでは水で溶いて使う絵の具でしたが、油絵具はチューブから出した絵の具を溶き油で溶いて使う絵の具です。
色数最多はクサカベの油絵具。
クサカベは透明水彩が大人気ですが、他にも大作用や写実表現に向くシリーズなど油絵具もすごく強いメーカーです。
岩絵具(日本画)
ナカガワ胡粉絵具 「天然岩絵具」+「新岩絵具」(1240色)
日本画の岩絵具は今までの絵の具と違い粉末で売られていて、それを接着剤となる膠(ゼラチン)と混ぜて使います。
各色の粉末が粒の細かさ・明度ごとにさらに分かれ1000色近くもの色数があります。
そんな中でもナカガワ胡粉絵具の岩絵具は昔ながらの鉱物を砕いて作られている天然岩絵具、最新の色ガラスの技術で作られている新岩絵具合わせて1240色あるそうです。
ソフトパステル
セヌリエ 「ソフトパステル」(525色)
色の粉を棒状に固めてあって、そのまま紙に描き指でぼかしたりできる画材がパステルです。
その中でもソフトで、滑らかな表現が得意なソフトパステル。
フランスのセヌリエ社のソフトパステルが525色で最多でした。
パステルは色がパレットで混ぜられない分使いたい色を直感的に選べる様に色数が多くなってますね。
(実はラ・メゾン・ドゥ・パステル社の「アンリ・ロシェ」が720色あるのですが、国内には全色入ってきていないため対象外にしました)
ハードパステル
ロイヤルターレンス 「ヌーベル カレーパステル」(150色)
パステルの中でも硬く線描もしやすいのがハードパステル。
サクラクレパス社のグループ会社、オランダのロイヤルターレンスのヌーベル カレーパステルが最多でした。
サクラクレパス社って文具のイメージありますが、画材全般のロイヤルターレンス、画筆が有名なアルテージュ、アニメの背景の絵の具を製造しているニッカー、版画用品でお馴染みの新日本造形など実は様々なメーカーやブランドを持っています。
オイルパステル
セヌリエ 「オイルパステル」(120色)
色の粉を粘度の高いワックスなどと混ぜて棒状にした画材がオイルパステル。
子供の時に使ったクレヨンもこの仲間ですね。
ソフトパステルでも最多だったフランスのセヌリエ社のオイルパステルがオイルパステルでは最多の120色でした。
柔らかくてクリーミー、色が混ぜやすいのが特徴的。
あとメタリック色があるのもオイルパステルの中では変わっています。
パステル色鉛筆
カランダッシュ 「パステルペンシル」(84色)
パステルを鉛筆状にした画材をパステル色鉛筆といいます。
普段目にする色鉛筆(油性色鉛筆)と違い塗ったところを指で簡単にぼかせるのが特徴。
カランダッシュ社は画材では鉛筆やオイルパステルなどに強いメーカーですが万年筆でも有名ですね。
鉛筆
ステッドラー 「ルモグラフ」(24硬度)
鉛筆も薄いものから濃いものまであるので調べてみました。
一番硬度が多かったのはドイツのステッドラー社の鉛筆。
美術系の学校の学生が好んで使っていることが多いイメージあります。
ちなみに日本の鉛筆よりも同じ硬度表記で1〜2段階くらい硬く感じることと、少し寒色系に感じる黒が特徴的。
油性色鉛筆
サンフォード 「カリスマカラー」(150色)
塗りつぶしたり色を重ねて描いていくのに向いている色鉛筆。
子供の頃からお馴染みのものですね。
猫の絵教室でも使っている油性色鉛筆の一番色数の同じ色数(150色)で2種類ありました。
まずはアメリカのサンフォード社のカリスマカラー。
教室で立体的なケースに入っている色鉛筆というと来てくれた人は分かってくださるはず。
バラ売りだと150色あります。
ねっとりした感じで下の色を覆い隠す力も強く重ね塗りが得意な色鉛筆。
MDFボードにも色がはっきり出る色鉛筆です。
ホルベイン 「アーチスト色鉛筆」(150色)
こちらは日本のメーカー、ホルベインの色鉛筆。 画材用の色鉛筆でもバランスの良い特徴をしていて、薄く使うことも濃く重ねて使うこともできる色鉛筆ですね。 なので白い紙にもMDFボードにも両方とも相性が良いです。 また通常は油性色鉛筆は油絵の具の溶き油を使わないと溶かせないのですが、ホルベイン社からはメルツという色鉛筆用の溶剤が販売されていてこちらを使うと紙にも水彩の様に描けたりします。
水彩色鉛筆
カランダッシュ 「スプラカラーソフト」(120色)
描いたところを水を含んだ筆でなぞると、描いたところが溶けだして水彩の様に使えるのが水彩色鉛筆。
こちらも色数最多が2つあり、1つはスイスの文具・画材メーカーのカランダッシュ社のもの。
水彩色鉛筆は最多で120色でした。
ファーバーカステル 「アルブレヒト・デューラー水彩色鉛筆」(120色)
こちらはドイツの鉛筆メーカー、ファーバーカステル社のもの。
ドイツは鉛筆などの筆記具や製図用品のメーカーがすごく多い国だったりします。
ファーバーカステル社は鉛筆、色鉛筆、デッサン用の鉛筆など多種多彩な鉛筆を作っていて、教室でも油性色鉛筆のポリクロモス色鉛筆を使っています。
カラーインク
ロイヤルターレンス 「ターレンス エコライン」(60色)
カラーインクは名前の通り最初からインク状(液体)でビンに入っている画材になります。
カラーインクとひとまとめに行ってもたくさん種類があるのですが、特に画材の中では珍しい染料という発色の良い原料を使ったものが色数が多いです。
(ただし染料を使っていない画材に比べると、光に当たって色あせるのが早かったりします)
カラーインクも2つ色数最多(60色)の商品があって、両方とも染料を使ったカラーインクになります。
1つはロイヤルターレンス社の「ターレンス エコライン」。
カラーインクはそんなに沢山画材店である商品ではないのですが、これはよく見かける気がします。
パステル色が多いのが特徴的ですね。
ペベオ 「カラーレックス」(60色)
こちらはフランスのペベオ社のカラーインク。
ペベオ社は変わった模様の出る絵具や布や陶磁器に描ける絵具など、変わった画材を多く出している画材メーカー。
カラーインクも金や銀みたいな変わり種が入っているのが特徴的かも。
アルコールマーカー
Too 「コピックスケッチ」(358色)
アルコールマーカーはコミックイラストに主に使われる画材。
その中で最多は伝統のTooのコピックの中でもブラシニブ(フェルトの柔らかい筆状の先端)のついたコピックスケッチでした。
コミックイラストの他にもアルコールインクアート、各種デザイン、プラモデルの塗装にも使われていて用途の広さに驚かされます。
ということで、実は一番色が多いのは日本画の岩絵具。 日本画の岩絵具は独特で、混ぜて色を作るのに制約があったり同じ名前の色でもザラザラ感によって分けられたりします。 その他もパレットで容易に色を混ぜられない画材は色の数が多いです。
最後にこの記事を書くにあたって作った画材の色数リスト。
日本で売ってる画材大体入ってるはず。
まったく他の人の役に立ちそうでは無いのですが、画材めっちゃ好きだーっって人いたらちらっと覗いてみてください。
(Googleのスプレッドシートになってます)
実は沢山色があっても使いこなすの難しいんですけどね💦 でも見てるだけでも楽しいです😊
(猫ちゃんの前では変わったおもちゃでしかないのはここだけの秘密💧)
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